強く意図したことが現実化するという根拠を量子力学の観点から説明した一冊。
物質の最小単位である素粒子は、観測することによってそこにあることが確定するという性質を基に、『人の体を極限まで分解すると素粒子である』ということ、また、『意識も素粒子であるという解釈』から、在りたい姿を強く意図(観測)することで、それを具現化できるという論法。
量子力学の多世界解釈によると、世界は無数のパラレルワールドに分岐しており、意図して観測することで、別の世界線に移ることができるらしい。
例えば、ネガティブな思考でネガティブな未来を観測すればそれが現実となるし、逆にポジティブに思考して状況が改善する未来を意図的に観測することで、その世界線を選ぶことができるとのことである。
魂、霊的なもの、パワースポット、生まれ変わり、など、スピリチュアル的な現象も量子力学的観点から見れば物理現象として有り得るという考えは新鮮で興味深い内容だった。
ただ、量子力学を聞き齧り程度にしか知らない自分からすれば、論法的には理解できるものの、結局スピリチュアルな世界だなぁという感想。
(大学の講義受けとけばよかったなぁ)
この仮説が本当かどうかは置いといて、著者の人格、考え自体はとても素晴らしい。
自己否定スパイラルから脱し、明るい未来を見ていくため、より善く生きるための思考方法として取り入れてみるのは面白いと思った。
気軽に読めるライトな自己啓発本です。
【個人的書評】
・面白さ :★★★★☆
・為になる度:★★★☆☆
・濃さ、深さ:★★★☆☆
・難しさ :★★☆☆☆
・所要時間 :約2時間
・薦めたい人:自己否定癖が強い人、生き辛さを感じている人、前向きになりたい人
【心に残しておきたいワード】
・意図は物理量。意図が強いほど現象化しやすくなる。
・ありがとうを観測することで、ありがとうが広がっていく